間違いだらけの土地選び~プロが教える土地選びのコツ 第3回

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土地は失敗してしまえばやり直しが効かない大きな買い物です。

しかし多くの不動産会社は、その土地が家づくりに適しているのか適していないのか、こんな重要な事を助言をしてくれることがまず有りません。

不動産会社に代わって、私たちが家づくりのプロとして土地選びの重要なポイントをお教えいたします!

LESSON03
【 安い土地にはウラがある 】

あなたは、もう売り土地の情報をご覧になりましたか?
土地の金額と、土地の大きさと、それから注意深く見てみると【坪単価】という項目が見つかりますよね。

【坪単価】というのはご存じの通り、土地の金額を面積(坪)当たりの単価にした一つの指標です。
根気よく土地情報を見続けていくと、この【坪単価】がそこそこ安い物件がねあるんですよ。

「うわっ!これめっちゃお得やん!!」
お得な土地を見つけた時は結構嬉しいものです。

ところがね、安いものにはちゃんと安い理由が有るのです。


■「私道負担有り」ってなに?
【坪単価】をチェックしたら、もう少し根気よく資料を眺めてください。
そうすると「私道負担有り」や「私道含む」という表現と、その面積の記載が見当たると思います。

これ、簡単に言えば、
「前面の道路に自分が所有している土地が含まれている」ということになります。

事例をあげてみましょう。
「土地の面積は99㎡(30坪)です。私道負担30㎡(10坪)を含みます。金額は1,400万円(坪単価46.66万円)です。」とあったとします。
これは土地の前や横に見えている道路の30㎡分がその土地の取引面積に含まれている。
このように読み取ります。

当然ですが、道路を所有していても道路には家は建てられません。
このケースですと、建築可能な敷地は69㎡(20坪)」になります。

この地域の土地の坪単価の相場が70万円/坪だったとすれば、坪単価的にはずいぶんとお買い得!に見えるのですが、実際に建築可能な敷地面積で金額を割ってみましょう。
1,400万円 ÷ 20坪 = 70万円 です。
ん?その地域の相場と同じですよね。全然お得じゃなかったです。

「ちょっと待って、99㎡のうち30㎡が道路なんてそんな土地ないでしょ!?」なんてお叱りの声が聞こえてきそうですが、古い建物が集まる地域での角地によく見かけるケースではありますよ。だからお得そうな角地には注意してくださいね。

判りやすいように参考図を用意しますね。

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土地の区画整理がされていない古くからある街では、自分の家の前にある道路の半分までを所有するのが一般的でした。道路も自分の敷地という認識だったのですね。
今でもご年配の方の中には、道路部分も「そこはワシの土地じゃ」なんてゴネる方もおられます(笑)

国や地方自治体が所有する道路は「公道」と言い、個人が所有する道路は「私道」と言います。
公道であっても私道であっても、建築基準法によって道路と認められているものが道路となります。
(建築基準法上の「道路」と道路法上の「道路」とは異なることがあります。)
区画整理されていない地域では「私道」が多く存在していますが建築基準法上「道路」として認められている以上は「道路」になります。


■前面道路の幅員は4m以上必要

古い街並みのケースをもう一つ。
昔に整備された道路は、道幅が3.6mから3.8mである場合が多いです。
これは二間(ニケン)道路と呼びまだ尺貫法で整備されていた名残です。

ところが現在は、新築する場合の敷地は幅員4m以上の道路に接道しなければなりません。
現状の道幅が3.6m(道路の中心から1.8m)だった場合は、道路の中心線から2mに達するまでの20cmを道路として供出しなければなりません。

このケースも【私道負担有り】に該当します。
間口が10mほどの土地の場合、【私道負担:2.0㎡】のように表記されているハズです。
このケースの場合でも、取引する土地の総面積よりも家を建築するための有効面積は少なくなりますから注意してくださいね。


■古家付き土地は解体費にビックリ!

注意すべきお得な土地!の2例目にいきましょう。
それは「古家付き土地」です。

「古家付き」の土地も坪単価はかなりお得な金額が記載されています。なぜなら建物の解体費用が掛かるからです。
「古家付き土地」の資料には必ずこのように記載が有るハズです「現状渡し」。

目安としては、1階と2階の合計床面積が40坪ほどの古家であれば、だいたい200万円ほどの解体費用が必要ですので、記載されている土地金額に解体費用を加えてから坪数で割ってみましょう。更地状態になった時の坪単価がそれではっきりします。

余談ですが、近年産業廃棄物の処分料がどんどん高騰しています。もし解体する建物の外壁や屋根にアスベストが使用されていたりすれば、解体費用は数段跳ね上がります。古家付き土地を購入しようと考えている方は、必ず建築会社さんと一緒に見に行ってくださいね!

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■ほかにもある裏事情

資料を見ただけでは判らない"ウラ"事情のある物件はまだまだ有ります。

1、例えば角地の場合は、大型車が裏道によく使うような道路だとトラックが度々突っ込んでくることが有る土地だったり
2、切り下がり部分が近くに無くて車の乗り入れができない歩道が敷地の前に有ったり
3、敷地の前に消火栓が立っていたり
4、隣がとある組の事務所だったり
5、接道している道路が、建築基準法上の道路として認められていなかったり・・・・・(43条ただし書き物件と呼んでいます)

本当にいろいろ有りますから、立地条件と見比べてちょっとお得だな~という物件は、根掘り葉掘り不動産屋さんに質問を浴びせるようにしましょう!(笑)

【 土地調査のご依頼、土地購入サポートのお申込みを下記より承っています 】

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